葬儀・葬式マナー Funeral manner

香典について

香典は通夜か葬儀の時に持参する

香典は、通夜か葬式のどちらかに持参します。両方に参列する場合は通夜に渡す人が多いようです。

通夜や葬儀にどうしても参列できない場合は、香典を郵送してもかまいません。香典を不祝儀袋に包み、現金書留の封筒に入れて、お悔やみの手紙と一緒に送ります。

お悔やみの手紙の書き方 ~ワンポイントアドバイス~

お悔やみの手紙は、白無地の便せんに、黒かブルーブラックのペンまたは、毛筆で書きます。季節のあいさつ、「拝啓」「謹啓」などの頭語、「敬具」の結語は不要です。

①驚きと悲しみの気持ち
②お悔やみの言葉
③通夜や葬儀に参列できないお詫び
④香典送付の件
⑤冥福を祈る言葉


を意識して構成し、書きます。
 
 
~文例~

(故人名)様の突然の訃報に接し、大変驚いております。

(故人の喪主との間柄の敬称)様のご逝去に心からお悔やみ申し上げます。

かねてから御療養中と伺っていましたが、回復を心より願っておりました所に舞い込んだ訃報にただ驚くと同時に、御家族の悲しみはいかばかりかと察しております。

生前、お見舞いに伺った時は本人も回復を信じて療養に専念されていただけに残念でなりません。

本来であれば弔問に伺うべきところですが、やむを得ない事情がありご葬儀への参列が叶わないため、こうしてお手紙を差し上げた次第で御座います。なにとぞご寛恕ください。

些少では御座いますが、回向のしるしに香典をお包みしました。御霊前に供えていただけますようお願い申し上げます。

御家族の皆様につきましては、御供養のためにもご自愛くださいませ。

略儀ながら書中にて謹んで御冥福お祈り申し上げます。


 

表書きのしきたり

香典を包む不祝儀袋の表書きは、宗教によって異なります。

仏式では「御霊前」「御香典」「御仏前」、神式では「御玉串料」「御榊料」、キリスト教では「御花料」などとします。前提としては、先方の宗教を確認しなくてはならないのですが、急な訃報や、やむを得ない理由で宗教を確認できない場合、表書きを「御霊前」とした香典を持参しても許されるという解釈もあります。

自分の名前は「涙で墨が薄くなる」という意味から薄墨で書くのが正式です。

また、香典の額に見合う不祝儀袋を選ぶことも大切です。金額が多い場合は、双銀(銀1色のこと)の水引や大判のものなど、豪華な袋を使います。香典に使うお札は綺麗なものを、軽く折り目をつけてから包みます。



 

不祝儀袋の書き方

包む金額によって、袋の格を上げる

包む金額が5千円以下なら、水引が印刷された略式の袋、1万~2万円なら黒白の水引の袋、3万~5万なら双銀の水引の袋、10万以上は大判でひだ折りのある袋がよい。
 

宗教によって水引きの色が違う

水引は結びきりで、仏式は黒白か双銀(銀1色)、神式は黒白か双白(白1色)や双銀。キリスト教式は白無地の封筒でもよい。

水引の下に薄墨で名前を書く

自分の名前を水引の下の中央にフルネームで書く。ボールペンや万年筆は避け、薄墨の筆ペンか筆で書く。

裏面

裏面は、上の折りを下の折りにかぶせて水引をかける。慶事と逆になる。

中袋

中袋の裏に、金額、住所、氏名を必ず書く。金額は訂正ができない様、漢数字(壱、弐、参)で書く。
例)金壱萬円、金五仟円など
 

香典はいくら包む?

香典の金額は、故人や遺族との関係の深さ、包む側の年齢や社会的地位、葬儀の規模、他方のしきたりによってちがってきます。

一般的には、付き合いが深いほど多めに包みます。また、一家の主人が亡くなった場合なども多めに包みます。ただし、多ければ良いというものではなく、遺族が香典返しで悩まない程度の金額にします。
友人・その家族 5千円
隣人・近所 5千円
職場関係 5千~1万円
仕事の取引先 5千~1万円
叔父・祖母 1万~3万円
祖父母 1万~3万円
兄弟・姉妹 3万~5万円